ナッツは温活におすすめ!理由と冷え対策につながる食べ方を紹介
日々の食事で内側から体を温めるためには、気軽に食事に取り入れやすく栄養豊富なナッツがおすすめです。 特に秋・冬の時期は、冷えによる疲れやだるさ、めまいなどさまざまな症状に悩まされることも増えます。 今回は、ナッツが温活におすすめな理由と冷え対策につながる食べ方について紹介します。
温活とは?
温活とは、体の内外からアプローチして体を温め、基礎体温を上げることで体のさまざまな不調を改善することを指します。冷えを感じたときだけ体を温めるのではなく、日頃から体を温める習慣をつけることで、冷えを未然に防いで健康的な生活を送れるようになります。
体が冷える原因
体の「冷え」は、単に体温が低いというだけでなく、体に熱が巡らず手足などが冷たく感じる状態のことです。冷えが悪化して体の中の温度差が大きくなると、不眠や疲労感、肩や首のこり、腰痛、足の痺れ、集中力の欠如、目の下のクマなど、さまざまな不調を引き起こす原因となります。症状が悪化する前に冷えの原因を知り、適切な冷え対策をすることが大切です。ここでは、体が冷える原因について解説します。
筋肉量
冷えを引き起こす大きな原因として、筋肉量が少ないことがあります。筋肉は運動により熱を作り出す働きがあり、体温を調整するためにとても重要な器官です。また筋肉が伸縮することでポンプのように血液を送り出し、体の隅々まで熱エネルギーを効率よく運びます。そのため筋肉量が少ないと、体内で作られる熱も少なくなり、冷えを感じやすくなります。女性は男性に比べて脂肪が多く筋肉量が少ないことから、慢性的な冷えを感じやすい傾向にあります。
食べ過ぎ・偏食
食べ過ぎや偏食も冷えの原因のひとつです。食べ過ぎると、食べ物を消化するために胃腸に血液が集まります。その結果、筋肉やほかの器官への血液の供給が減り、体内で熱が作られにくくなります。
また偏った食生活だと、熱の産生のために十分な栄養素が得られません。タンパク質が不足すると筋肉量が減り、鉄分やビタミンが不足すると血流が悪くなり冷えの原因となります。特にファストフードや甘いお菓子、スナック菓子などばかり食べている方、食事量を極端に減らすような過度なダイエットをしている方は注意が必要です。
自律神経の乱れ
自律神経のバランスが乱れると、体で作られた熱が全身に行き渡りにくくなります。これは手足などの末梢の血流は自律神経の働きによって調節されており、自律神経が乱れることで血流の調節がうまくいかなくなるためです。自律神経の乱れは、精神的・身体的なストレス、昼夜逆転や不規則な食生活などが考えられます。温度差がある屋内と屋外の行き来など、血管の収縮が激しくなる行動も原因のひとつです。
ナッツが温活におすすめな理由
冷えによるつらい症状を防ぐべく温活をするなら、日々の食生活にナッツを取り入れることがおすすめです。ナッツには、温活効果の高いビタミンEが豊富に含まれます。
ビタミンEは、「若返りのビタミン」と呼ばれるほど強い抗酸化作用を持つ脂溶性ビタミンのひとつです。ビタミンEには、コレステロールや中性脂肪などの体内の脂質が酸化した「過酸化脂質」の生成を抑制し、血管を健康に保ちます。
また、血中のLDLコレステロールの酸化を抑制したり、赤血球の破壊を防いだりする働きも。血管そのものの健康を維持して、さらに血液をサラサラに改善することで、手足の血管まで血の巡りが良くなり冷えの改善を見込めるでしょう。
温活におすすめのナッツ
温活におすすめのナッツは以下の3種類。
可食部100g当たりの成分量 | アーモンド(炒り・無塩) | ピーナッツ(乾 大粒種) | クルミ(素焼き) |
---|---|---|---|
脂質(g) | 54.1 | 47 | 68.8 |
タンパク質(g) | 20.3 | 25.2 | 14.6 |
食物繊維(g) | 11.0 | 8.5 | 7.5 |
エネルギー(kcal) | 608 | 572 | 713 |
ビタミンE(mg) | 30 | 18.7 | 27.9 |
マグネシウム(mg) | 310 | 170 | 150 |
鉄(mg) | 3.7 | 1.6 | 2.6 |
アーモンド
アーモンドには100gあたり30mgのビタミンEが含まれ、ビタミンEの含有量が多い食品の中でもトップクラスです。健康な血管とサラサラの血液を保ち、冷えの改善に役立ちます。
またアーモンドは、オレイン酸やリノール酸といった脂質を多く含みます。これらは体内で作り出すことができない「必須脂肪酸」で、食事から積極的に摂取する必要がある栄養素です。ビタミンEと同じく血管や血流を守る働きがあり、健康的な体づくりには欠かせません。
ピーナッツ
ピーナッツには、血行を良くする働きのあるビタミンEとマグネシウムが豊富に含まれます。末梢血管まで血液を行き渡らせてくれるため、特に手足の冷えに悩む方におすすめのナッツです。ピーナッツは、体に必要な3大栄養素のひとつであるタンパク質も含みます。体内で熱を作り出す筋肉の材料にもなるため、筋トレの合間の間食など手軽にタンパク質を摂取したいときに最適です。
クルミ
くるみに含まれる植物性のα-リノレン酸にも血行を良くする働きがあります。α-リノレン酸は食事から摂取する必要のある必須脂肪酸のひとつのため、積極的に日々の食生活にクルミを取り入れると良いでしょう。また、クルミにもほかのナッツと同様ビタミンEが豊富に含まれており、抗酸化作用により血管の健康を保ってくれます。
温活効果を高めるナッツの食べ方
せっかくナッツを食べるなら、より温活効果を高めてつらい冷えを改善したいもの。ここでは、温活効果をより高めるナッツの食べ方を紹介します。
ナッツ×発酵食品
チーズやヨーグルトなどの発酵食品には、腸内環境を整える働きを持つ乳酸菌などの微生物が含まれます。腸の動きを活発にしてエネルギー代謝を高めてくれるため、温活には最適な食品です。チーズやヨーグルトは特にナッツとの相性も良い組み合わせで、朝食や間食に気軽に取り入れやすいのも魅力です。
ナッツ×鉄分の吸収をサポートする野菜
鉄分は、血液中で酸素を運ぶ赤血球のヘモグロビンの材料となります。そのため鉄分が不足すると貧血の原因となり、冷え性や体のだるさなどさまざまな不調を引き起こします。ナッツは鉄分が多いですが、非ヘム鉄なので体への吸収率が高くありません。
非ヘム鉄はビタミンC、クエン酸、たんぱく質などと一緒だと吸収率がアップします。ナッツとブロッコリーなど、ナッツと鉄分の吸収をサポートする野菜を組み合わせて食べることで血流を改善して、温活に取り組みましょう。
ナッツ×乳製品
カルシウムは自律神経を整えるミネラルの一つです。カルシウムを多く含む食品として、牛乳、ヨーグルト、チーズといった乳製品があります。ナッツに多く含まれるマグネシウムはカルシウムの吸収を助ける作用があります。マグネシウムや鉄分にも、もともと、自律神経を整える働きがあります。
まとめ
今回は、ナッツが温活におすすめな理由と冷え対策につながる食べ方について紹介しました。冷え対策には、外側から温めるだけでなく、日々の食生活で内側から「温活」することも大切です。ナッツにはビタミンEやマグネシウムをはじめとした温活に効果的な栄養素が豊富に含まれます。日々の食生活に取り入れて、寒い季節もポカポカで乗り切りましょう。