日本の伝統行事、節分とは?その由来や大豆を用いる理由について

更新日:
投稿日:
タグ:
福豆_皿

日本の伝統行事の一つ、節分というと豆まきです。最近は日にちの近いバレンタインデーに押され気味ですが、季節感のある日本の伝統的な行事も大切にしたいですね。

目次

節分とは

節分というと豆まきや鰯にヒイラギ、最近は恵方巻まで加わってなにかとにぎやかです。

本来、節分というのは、季節の変わり目である立春・立夏・立秋・立冬の前日のことをいいました。とくに立春の前日の節分は旧暦の大晦日にあたる重要な日だったため、いつしか、節分と言えば立春の前日のことをさすようになりました。

古来より、季節の分かれ目には邪気や厄(鬼)が入り込みすいと考えられていたため、新しい年を迎える前の邪気祓い清め、一年の無病息災を祈る行事として追儺(ついな)式が行われてきました。

【参考】神社・お寺の『節分祭』で邪気を払って福を招こう! | 神社・お寺.net

【参考】歳時記の用語「節分の歴史と由来」


節分行事の由来

追儺という行事は中国で行われていた行事が日本に伝わったものです。周代(B.C.1046~B.C.256)には、朝廷や諸侯による「大儺」(たいな)という行事がありました。

この中国の「大儺」が日本に伝わって「追儺」として宮廷の年中行事になりました。この追儺は飛鳥時代(6世紀末~8世紀初頭)にはすでに行われていたことが『続日本紀』に記されています。

追儺の行事では、役人たちが厄払い役とその手下に扮し、宮中を掛け声をかけながら回ったといわれ、これが後世の「豆をまいて鬼を追い払う」節分の儀式になったとされています。


日本では、鬼を追い払う役人たちが葬儀ともかかわったことで、ケガレの対象として忌避され、やがて鬼そのものと化して、追い払われる側になったとも考えられています。

節分ははじめ、方違えの行事が主だったのが、日にちが近かったこともあって、江戸時代からは「追儺」の行事を源流として持つ「節分」の行事が盛んになっていきました。

【参考】節分の歴史と習慣 【豆まきと追儺の由来・2019年の恵方巻の方角

節分の豆まきの由来

節分といえば豆まきですが、いつ頃からはじまったのでしょうか。文献上、節分に豆まきが行なわれたことが現れるのは南北朝時代(1331-1392)以降だそうです。

この風習は貴賤を問わず行なわれており、この頃から「鬼は外、福は内」と唱えられていました。

節分の豆まきの由来にはいくつかの説があります。

  • 中国の医薬書に大豆は鬼毒に効果があると書かれていた。
  • 「魔滅(まめつ)」、魔を滅するの語呂合わせから。
  • 「魔目(まめ)」といって、鬼の目を打つという意味から。

いずれにしろ、豆には鬼を追い払う力があると信じられてきました。

もともとの中国での「大儺」でも五穀(諸説ありますが『周礼』をもとにするのであれば(麻(あさ)・黍(きび)・稷(きび)・麦・豆)を用いて厄除けを行っており、これが日本の「追儺」に取り入れられたようです。

五穀には米を入れる見解もあり、豆の方が米より粒が大きく、悪鬼を祓うのに効果があると考えられたとか、京都の鞍馬山に鬼が出没したときに豆を鬼の目に投げつけて退治したという伝説が始まりといった説あります。

豆まきには邪鬼を追い払い、一年の無病息災の願いが込められています。コロナ禍のなか、今年の豆まきにはいつもより思いが込められることになるのでしょう。

【参考】節分と節供の民俗 -吉晴 飯 (天理大学),2015

【参考】節分の由来や意味は?なぜ豆まきをするの?豆まきの正しいやり方も教えて!


大豆はたんぱく質が豊富でビタミンやミネラルだけでなく、イソフラボン、レシチンなどのフィトケミカルが含まれ、無病息災を願うにはうってつけで、まさに邪を祓うにふさわしい食材です。


煎った豆をつかう理由

豆まきには煎った大豆をつかいます。生の豆だと拾い忘れた豆から芽が出て縁起が悪いからです。「煎る」、「炒る」は「射る」にも通じ、いかにも鬼退治にふさわしいです。

また、陰陽五行説では大豆を煎ることで、鬼を封じ込める意味があるとされています。最後に人が豆を食べてしまうことにより、「鬼を退治した」ことになるとされています。

豆で打つだけでなく食べてしまい、鬼をとことん退治してしまうわけですね。他にも大豆は煎れば簡単に皮がはがれることから、新しい年の誕生の象徴とみなされたという説もあります。

栄養素の観点から

大豆にはトリプシンインヒビターが含まれます。トリプシンインヒビターはたんぱく質分解酵素の働きを阻害するので、たんぱく質の消化吸収率が悪くなって消化不良をおこし、さらに膵臓を肥大させる作用があります。ただ、この物質は加熱すると働かなくなります。これが煎った豆を食べる科学的な説明です。

「毒」と「薬」には表と裏の関係があり、トリプシンインヒビターにも糖尿病の予防や治療に役立つ可能性があることに注目されており、研究が進められているところです。

【参考】節分をしっかり行い鬼を家から追い出そう | 贈り物・マナーの情報サイト

【参考】大豆のトリプシンインヒビターという成分が糖尿病の治療や予防に役立つ


あなたは大豆派?落花生派?

ところで、地域や地方によっては、節分に殻付きの落花生をまくところもあります。南米原産の落花生が日本で本格的に栽培されたのは明治に入ってからなので新しい習慣といえます。

雪の多い北海道、東北地方などでの割合が高く、北海道では生産が増えた昭和30~40年代に始まったようです。落花生をまくことに深い理由はないそうで、落花生の方が、単に拾いやすい、後で食べることを考えると殻に入った落花生の方が衛生的だからという合理的な理由があるようです。

【参考】落花生Q&A-お役立ち情報-一般財団法人 全国落花生協会


まとめ

ウィズ・コロナのなかで、いつも以上に無病息災が願われる節分となります。鬼殺隊のように刃を振り回さなくても、大豆で鬼が退散するなら結構なことです。 大豆を食べることによって健康が増進されることは確実ですので、適度な運動と大豆を取り入れたバランスのとれた食生活を心がけることで、少しでも疾病リスクをさげたいものです。

この記事の関連商品はこちら

この記事を読んだ方におすすめの記事

一覧に戻る

喜界島産のそら豆