アーモンドの花の特徴は?サクラの花との見分け方や見頃も紹介

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Almond tree orchard in Hustopece, South Moravia, Czech Republic

素朴な味わいで健康に良い栄養がたっぷり詰まったアーモンドは、おつまみや間食の定番として親しまれています。 しかし、馴染みのあるアーモンドの実とは異なり、アーモンドの花は意外と知られていません。アーモンドは実としてだけでなく花にも魅力があり、サクラ(以下、ソメイヨシノのこととします)によく似たピンク色の可憐な花を咲かせます。サクラと同じく春の訪れを告げる花として、例年さまざまなイベントも催されています。アーモンドの花について知ることで、春の楽しみがひとつ増えるでしょう。 そこで今回は、アーモンドの花の特徴やサクラとの見分け方、見頃などについて紹介します。

アーモンドの花と実

アーモンドは樹高5m程になる落葉高木。春になると枝いっぱいに花を咲かせ、その花が散ると5~7月の間にアーモンドの実が結実します。夏にかけて葉を茂らせながら、7~8月に完熟期を迎えます。アーモンドの実は完熟するに従い実がはじけ、中から黄金色の種実をのぞかせます。


植物としてはモモやアンズの仲間ですが、アーモンドの果肉は薄くて硬いため食用にはなりません。普段私たちがアーモンドとして食べているのは、緑色の果肉に包まれた種子の殻の内側の「仁」と呼ばれる部分です。仁を炒ったり揚げたりして加工することで、普段口にするアーモンドになります。

アーモンドには老化を防ぐビタミンEや、悪玉コレステロールを制御するオレイン酸、鉄分、カリウムなど、豊富な栄養価が含まれます。おいしいだけでなく、健康維持や美容にもにも効果的な食べ物です。カリカリと歯応えのあるアーモンドは、咀嚼を促すため満腹感を得られやすく、食べ過ぎを防ぐための間食にも最適です。

アーモンドが上手く育つのは、年間を通して雨が少なく、乾燥した土地です。アーモンドの木の原産国は、イランとその周辺。アーモンドの実は、地中海性気候が栽培に適し、なかでもアメリカのカリフォルニアが最大の産地として知られています。

日本で流通しているアーモンドの実も、カリフォルニアから輸入されたものが多いです。


日本で販売されている一般的なアーモンドの実が収穫できる品種は、梅雨や台風が多い日本の気候では根腐れを起こしたり実が腐るなどしてあまり上手く収穫できません。

日本で栽培されているアーモンドは、高温多湿な環境でもある程度栽培しやすい「ダベイ」という品種がほとんどです。本来アーモンドは自家結実性が低く、異品種での混植が必要ですが、ダベイは1本植えるだけでよく結実します。比較的雨に強く日本の気候でも育てやすいため、家庭菜園としても楽しめます。


アーモンドの花の特徴

アーモンドの花は、約3cmの花びら5枚から成る花です。花の色は濃いピンクや桃色、白色などがあり、中央の辺りが濃い紅色になっています。サクラと同じように、花びらの先には小さな切れ込みが入っています。

日本では花よりも実のほうが有名ですが、海外では花の美しい見た目を楽しみに、日本のサクラのように「お花見」をするとも言われています。

アーモンドは実と花で花言葉が異なります。実は「軽率」「無分別」「愚かさ」などネガティブな言葉が多いのに対して、花の花言葉は「希望」「真心の愛」「永久の優しさ」と良い意味が並びます。


アーモンドの花の見頃

アーモンドの花の見頃は、地域と品種によって異なりますが、おおよその目安としては3月中旬から下旬にかけてです。この時期の天候によって、その年のアーモンドの収穫量は大きく左右されます。開花状況はアーモンドの収穫量を把握するための重要な情報であるため、カリフォルニアでは花の膨らみ具合によってそれぞれ名前がついています。

幹に緑のつぼみができた状態を「グリーンチップ」、グリーンチップがピンク色にほんのり色づくと、「ピンクバド」と呼ばれます。つぼみが開き始めて花が咲く直前の状態になると「ポップコーン」と言います。白いつぼみが咲きかけて膨らんだ見た目が、ポップコーンによく似ているためです。

花が咲いて満開になった状態は、「ブルーム」です。見頃が終わり花びらが散り始めると「ペタルフォール」と呼ばれるようになります。「ペタル」は英語で花びら、「フォール」は落ちるを意味し、花びらがはらはらと落ちていく様をそのまま表現しています。花びらがすべて散ってガクだけが残った状態を、「ジャケット」と呼びます。その後ガクも取れて実だけが残ると、「アウトオブジャケット」と名前が変化します。

日本ではあまり馴染みのないアーモンドの花ですが、満開になるとサクラに引けを取らないくらいの美しさです。毎年、満開の時期に合わせてさまざまなイベントが催されています。

静岡県浜松市の「はままつフルーツパーク時之栖」は約400本のアーモンドの木を有しており、アーモンドの花の見頃には、ピンク色に染まった花畑でお花見を楽しめます。他に市町村が観光開発でアーモンドを目玉にしようとしている例で規模の大きそうなところは下記の通りです。

  • 鹿児島県涌水町のアーモンドの丘(2,000本)
  • 宮崎県三股町(1,100本)
  • 藤枝市の白ふじの里(300本)

アーモンドの花見の名所は探せばまだまだありますが、新型コロナウイルスの影響でイベントが中止となっている場合もあるためご注意ください。また、各地の植物園でも植栽されていることが多いので探してみてくださいね。

【参考】家庭菜園におすすめのナッツはアーモンド!育てる方法・注意点も



サクラやモモと花が似ている理由

アーモンドの花が、サクラやモモの花とそっくりな理由は、アーモンドの植物分類が「バラ科サクラ属」であるためです。アンズやウメ、スモモ、モモなどと同じ植物分類に区分されます。つまりアーモンドはサクラの親戚のような存在なため、花の見た目もよく似ています。


アーモンドの花とサクラの花の見分け方

どちらも春に咲き、花の見た目もよく似ているなど共通点が多いアーモンドの花とサクラの花。ここでは、アーモンドの花とサクラの花の見分け方を紹介します。

花の咲き方

最も分かりやすい違いが、花の咲き方です。サクラの花は、花と枝の間に「花柄」と呼ばれる細い茎のようなものがあります。一方でアーモンドは、品種にもよりますが花柄がないものが多いです。花柄がある品種でも非常に短い花柄なため、太い枝から直接花を咲かせるような見た目です。

また開花時期は、品種やその年の気候や地域によって違いますが、太平洋側の温暖な地域ではサクラより早めに咲くことが多いようです。山形県天童市のアーモンド農園の方にお聞きしたところ、彼の地ではダベイ種の開花はサクラの後だそうです。

花の大きさ

アーモンドの花とサクラの花は、どちらも花びらの数が5枚で、形も非常に似ています。しかし、アーモンドの花は、サクラの花よりも花びらが大きめです。

サクラだけでなく「バラ科サクラ属」に分類されるほかの花とも間違われやすいアーモンドの花ですが、並べてみるとその違いが分かりやすいです。例えばウメは花びらが丸く花が全体的に平たく咲き、モモは花びらの形が細長くて先がとがっています。

花の色

サクラにはソメイヨシノ以外に多くの品種があり、花色もバラエティに富みます。アーモンドも品種によって花色に差があり、ダベイは花の中心が濃いピンクで特徴的ですが、カリフォルニアで多く栽培されている品種では淡色系です。開花時期が品種によって違うのもサクラと同じです。


まとめ

今回は、アーモンドの花の特徴やサクラとの見分け方、見頃などについて紹介しました。おいしく食べられる実だけでなく、可憐な花も美しいアーモンド。サクラとよく似ているアーモンドの花ですが、色や形などが少しずつ異なり、また違った魅力を楽しめます。今年の春は、サクラよりも一足先に春の訪れを告げるアーモンドの花で「お花見」を楽しんでみてください。

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