マンゴーに含まれる栄養素と正しい選び方!かぶれに注意
マンゴーには健康や美容に役立つ栄養素も豊富に含まれており、おいしいだけでなく身体にうれしい効果をもたらしてくれます。複数の栄養素が富んだフルーツをスーパーフルーツと呼ぶなら、マンゴーはまさしくそのカテゴリーに当てはまります。 そのまま生で食べるのはもちろん、プリンやスイーツ、ドライフルーツとしても楽しめます。 今回は、マンゴーに含まれる栄養素とその効果、正しい選び方などについて紹介します。
マンゴーに含まれる栄養素
身体が喜ぶ栄養素が豊富に含まれるマンゴー。生のマンゴーとドライマンゴーだとそれぞれ含有量が異なります。ここでは、栄養素の役割と含有量をそれぞれ紹介します。
生マンゴー | ドライマンゴー | |
---|---|---|
β-カロテン(μg) | 610 | 5900 |
カリウム(mg) | 170 | 1100 |
ビタミンB2(mg) | 0.06 | 0.21 |
ビタミンC(mg) | 20 | 69 |
ビタミンE(mg) | 1.9 | 7.1 |
食物繊維(g) | 1.3 | 6.4 |
葉酸(μg) | 84 | 260 |
必須アミノ酸(mg) | 217 | 1097 |
【参考】食品データベース-文部科学省、アミノ酸 - e-ヘルスネット@
β-カロテン
生・ドライマンゴーのβ-カロテンの含有量は、以下のとおりです。
生マンゴー | ドライマンゴー | |
---|---|---|
β-カロテン(μg) | 610 | 5900 |
β-カロテンは、体内で必要に応じてビタミンAに変換される栄養素です。皮膚や粘膜の健康を維持したり、視力を維持したりするためには欠かせません。また過剰な活性酸素を抑止し、免疫機能を正常に保つ働きもあります。
β-カロテンを多く含むフルーツは一部の柑橘類、アサイーやあんずなど限られており、マンゴーもその一つとなります。
カリウム
生・ドライマンゴーのカリウムの含有量は、以下のとおりです。
生マンゴー | ドライマンゴー | |
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カリウム(mg) | 170 | 1100 |
カリウムは、細胞内液の浸透圧を調節して一定に保つ働きを担う栄養素です。体内のナトリウム量のバランスを保ち、過剰なナトリウムや水分の排泄を促してくれるため、むくみの解消が期待できます。 カリウムを含むフルーツは多く、特にドライフルーツにすると含有量が高まります。
ビタミンB2
生・ドライマンゴーのビタミンB2の含有量は、以下のとおりです。
生マンゴー | ドライマンゴー | |
---|---|---|
ビタミンB2(mg) | 0.06 | 0.21 |
ビタミンB2は、脂質・糖質・タンパク質が分解されエネルギーに変換される際にサポートする役割を持ち、成長促進には欠かせません。細胞の再生や、皮膚、毛髪、爪を作るなどと全身の成長・維持を助け、「発育ビタミン」とも呼ばれます。 また、目や舌、唇などの粘膜を保護する働きもあります。
一般に入手可能なフルーツの中でマンゴーよりもビタミンB2を多く含むものはクコの実(乾)(0.40mg/100g)しか見当たりません。
ビタミンC
生・ドライマンゴーのビタミンCの含有量は、以下のとおりです。
生マンゴー | ドライマンゴー | |
---|---|---|
ビタミンC(mg) | 20 | 69 |
ビタミンCは強い抗酸化作⽤を持つ栄養素で活性酸素と反応します。活性酸素とは、体内に取り込まれた酸素の一部が、通常よりも活性化された状態です。活性酸素は微量であれば人の身体に必要ですが、増えすぎると身体に有毒な「過酸化脂質」を作り出し、免疫機能の低下や動脈硬化、がんなどの病気を引き起こします。
ビタミンCの働きにより、過剰な活性酸素を除去して免疫力アップに役立ちます。またシミやくすみの原因となるメラニン色素を薄くしたり、生成を遅らせたりする働きもあり、美容にも効果が期待できます。
生マンゴーの20mg/100というとグレープフルーツジュース(果汁20%)並みのビタミンC含有量となります。
ビタミンE
生・ドライマンゴーのビタミンEの含有量は、以下のとおりです。
生マンゴー | ドライマンゴー | |
---|---|---|
ビタミンE(mg) | 1.9 | 7.1 |
ビタミンEも、強い抗酸化作用を持つ脂溶性ビタミンのひとつです。体内の脂質の酸化を防ぎ、動脈硬化やがん、老化などの予防に役立ちます。また、血流を促すことで肌のターンオーバーのサイクルを整え、日焼けした肌を元通りにしてくれる効果も期待できます。
フルーツではアボカドの3.3mg/100gがダントツですが、マンゴー、ブルーベリー、キウイフルーツが続いて多いグループとなります。意外なことにレモンもビタミンEを多く含みますが、果汁ではなく果皮の部分です。
食物繊維
生・ドライマンゴーの食物繊維の含有量は、以下のとおりです。
生マンゴー | ドライマンゴー | |
---|---|---|
食物繊維(g) | 1.3 | 6.4 |
食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があります。水溶性食物繊維は、水に溶けやすくゼリー状となり、食後の血糖値の上昇を抑えます。またコレステロールを吸着し、体の外に排出することで血中コレステロール値を低下させます。不溶性食物繊維は、水分を吸収して便の容積を増やし、腸のぜん動運動を促して排便をスムーズにします。それぞれの働きにより、便秘改善や腸内環境の改善が期待できます。
葉酸
生・ドライマンゴーの葉酸の含有量は、以下のとおりです。
生マンゴー | ドライマンゴー | |
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葉酸(μg) | 84 | 260 |
葉酸は、赤血球を作る働きを持つ栄養素です。別名「造血ビタミン」とも呼ばれ、貧血の予防に効果的です。細胞の生産や再生を助けることから、体の発育にも欠かせません。特に胎児にとっては重要で、妊活中の方や妊婦さんは積極的に摂取しましょう。
一般に入手可能なフルーツの青果ではイチゴ(90μg/100g)、アボカド(83μg/100g)、ライチー(100μg/100g)と並んでトップクラスの含有量を誇ります。
必須アミノ酸
生・ドライマンゴーの必須アミノ酸の含有量は、以下のとおりです。
生マンゴー | ドライマンゴー | |
---|---|---|
必須アミノ酸(mg) | 217 | 1097 |
タンパク質の構成物質であり、人の身体を作り活動する上で欠かせない働きを担うアミノ酸。人の栄養素としてのアミノ酸には20種類あり、種類や量、組み合わせなどにより働きや性質の異なるタンパク質が構成されます。体内で合成ができない、または困難なために、食事で摂取する必要があるのが「必須アミノ酸」です。コラーゲンの生成やアルコールの分解、良質な睡眠のサポートなど、人の健康維持には不可欠な役割を担います。
タンパク質含有量でみるとマンゴーのタンパク質は多くありませんが、必須アミノ酸で見れば、アボカド748mg/100g、バナナ382mg/100g、キウイフルーツ(緑)342mg/100gに続いて多いフルーツとなります。
マンゴーの選び方
スーパーで気軽に手に入る人気フルーツのマンゴー。独特のクセのある風味は、人によっては好き嫌いが分かれ、そのため食べやすいようにドライマンゴーでは砂糖を加えたタイプが多くなっています。生マンゴーは未熟果で収穫され、追熟させます。購入したマンゴーは熟れ具合を確かめ、黒点が出た過熟したものは早めに食べきってしまいましょう。
生マンゴーは完熟したものを選ぶ
生マンゴーを食べるなら、完熟したマンゴーがおすすめです。マンゴーは完熟するにつれて甘みが増し、β-カロテンの含有量が多くなる性質があります。おいしさだけでなく、栄養価もアップするため、しっかり熟したマンゴーを選びましょう。
また冷凍すると栄養素をより効率的に摂取できます。生のマンゴーは、冷凍すると細胞膜が破壊され、成分が体に吸収されやすくなります。半解凍の状態だとシャーベットのようにおいしく食べられます。
マンゴーの注意点
身体にうれしい効果が数多くあるマンゴーですが、食べ方には注意も必要です。特にアレルギーを持っている方やダイエット中の方はよく確認しましょう。
かぶれに注意
ウルシ科の植物であるマンゴーは、「カルドール」や「マンゴール」という成分を含みます。アレルギーを持たない人でもかぶれを起こしやすい漆の成分「ウルシオール」とよく似ており、接触によって皮膚炎を起こす可能性があります。
皮を剥いたり実際に食べる際に、触れた部分にかゆみが出ることがあるため注意が必要です。症状が酷い場合は、病院で相談しましょう。
マンゴーの食べ過ぎに注意
栄養素が豊富なマンゴーですが、カロリーや糖質も高めなため食べ過ぎには注意が必要です。マンゴーの1日の摂取目安量は約1個。可食部のみだと約150〜180gが目安です。ドライマンゴーの場合は約50gを目安にして、食べ過ぎないようにしましょう。
まとめ
今回は、マンゴーに含まれる栄養素とその効果、正しい選び方などについて紹介しました。美容や健康に役立つ栄養素がギュッと詰まったマンゴー。ドライマンゴーなら旬にかかわらず、年中おいしく栄養素を摂取できます。マンゴーを日々の食生活に取り入れて、おいしく健康を維持しましょう。
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