社名の由来は　祖父「有馬嘉馨（ありまよしか）」の名前から。

大正１０年（１９２１年）有馬芳香堂(ありまほうこうどう)は、
現社長の祖父母にあたる「有馬嘉馨（ありまよしか）」と祖母「有馬さと」が創業しました。祖父「嘉馨」を現代字に直した「芳香」が現社名になっています。

神戸での創業は不思議な縁（えにし）。

有馬嘉馨は「鹿児島県姶良郡加治木町（現：姶良市加治木町）」出身で、
苦学の末、慶應義塾を卒業し東京信託に入行後、大正4年「神戸税関」に奉職することになりました。
祖母「さと」とは東京で知り合い大正3年に結婚、商売の好きな「さと」は神戸で友人に頼まれて、
大正10年に「お茶の小売」を始め、その後、「豆の製造」を始めました。
当時、官吏の妻は働いてはいけないという規則があり、税関の上司に規則違反を知られるところになり、
嘉馨は大正１３年（創業から３年後）にあっさりと退官してしまいました。
税関で落花生と雑豆（大豆、そら豆など）の輸入管理に携わっていたことから、
「落花生とそら豆」を扱うようになり、
さも自然な流れで、祖母「さと」と一緒に「豆菓子製造業」に専念することになりました。
嘉馨は薩摩隼人、さとは江戸っ子。二人は神戸、さらに豆屋に縁もゆかりもなかったわけですが、
運命の糸に操られ、豆屋を営むために、神戸に引き寄せられてきたとしか考えられません。
不思議な巡りあわせを感じる創業話です。

昭和56年 稲美工場

平成24年 稲美新工場

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